掛軸
部屋の雰囲気をワンランク上げる、掛軸。
これぞ和!掛軸のある空間
日本の床の間の装飾、と言えば真っ先に掛軸を想像する方も多いのではないでしょうか。始まりは中国の北宋時代と言われており、複数枚の生産が可能な仏教の仏画用として普及されました。最初は仏教の宗教色が強いものでしたが、鎌倉時代になると水墨画流行の影響で芸術品としての側面が強くなってきます。そして焼物と同じく、茶道の発展とともに大きな進化を遂げ、芸術価値を高めたという背景があります。
部屋の雰囲気に合わせた掛軸を
仏画から山水画、花鳥画まで、掛軸には様々な種類があります。中には連作のものもあり、複数枚の書画を同じ表荘で仕上げたものを対幅と呼びます。掛軸は、絵の雰囲気や色合いに合わせて部屋の空気を大きく変えます。既にその部屋が持っている空気を更に荘厳であったり、美麗なものにする掛軸を選びたいところですね。インテリアとして掛軸を買う時は、自分の部屋にそれが掛かっているのを何度も想像するといいでしょう。
掛軸の価値
掛軸、というと多くの人は高級であったり高尚なイメージを持っているでしょう。しかし掛軸は先述の通り様々な種類があり、価値や雰囲気も非常に自由です。お祝いや厄除けなどの目的で飾られたり、縁起物としての扱いを受ける時もあります。掛軸の価値をはかるときは、描かれている絵や色合いはもちろん、その掛軸にどういった由来があるのかをチェックするのも大切と言えるでしょう。まさに骨董品の花形とも言える掛軸ですが、真価を見極められるようになれば人間としての厚みも増すかもしれません。